勝者のビジョン

「名著。実は、今回が 3 度目の読み直し。」
技術書でなければ、一度、読み終えた本を読み直すなんてことは滅多にしないのだが、この本は、何度でも読み直したくなる名著だ。

起業サクセスストーリーで、実話をもとにしたフィクションなのだが、おもしろいことに、主人公が何のビジネスをやっているかにはまったく触れていない。それは、この本が伝える "ビジョンを持ち続けることの大切さ" と、"計画を使いこなすことの大切さ" が、事業の種類とは関係なく、どんなビジネスにも通用する普遍的な事柄だからだ。

体裁だけ整えた意味不明のビジョンや、提出するためだけに作られた計画書ではダメなのだ。そんなものでは人は動かない。会社は回らない。揺るぎないビジョン、使いこなすに値する計画の大切さを、物語形式で教えてくれる本書は、弱った心を励まし、旅立ちに勇気を与えてくれることだろう。

この本の最後に登場する真鍮版に刻まれた言葉は、私の心に深く刻み込まれている。

君の大望を見くびる人に近づいては行けない。それはつまらない人間だから。真に偉大な人は、君もいつか偉大になれると思わせてくれる。[マーク・トウェイン]

勝者のビジョン―夢みる勇気をもつ人だけで成功を手にできる

勝者のビジョン―夢みる勇気をもつ人だけで成功を手にできる