勝者のビジョン
「名著。実は、今回が 3 度目の読み直し。」
技術書でなければ、一度、読み終えた本を読み直すなんてことは滅多にしないのだが、この本は、何度でも読み直したくなる名著だ。
起業サクセスストーリーで、実話をもとにしたフィクションなのだが、おもしろいことに、主人公が何のビジネスをやっているかにはまったく触れていない。それは、この本が伝える "ビジョンを持ち続けることの大切さ" と、"計画を使いこなすことの大切さ" が、事業の種類とは関係なく、どんなビジネスにも通用する普遍的な事柄だからだ。
体裁だけ整えた意味不明のビジョンや、提出するためだけに作られた計画書ではダメなのだ。そんなものでは人は動かない。会社は回らない。揺るぎないビジョン、使いこなすに値する計画の大切さを、物語形式で教えてくれる本書は、弱った心を励まし、旅立ちに勇気を与えてくれることだろう。
この本の最後に登場する真鍮版に刻まれた言葉は、私の心に深く刻み込まれている。
君の大望を見くびる人に近づいては行けない。それはつまらない人間だから。真に偉大な人は、君もいつか偉大になれると思わせてくれる。[マーク・トウェイン]
- 作者: マークアレン,Marc Allen,河合のら
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
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