Googleを支える技術

「日頃、お世話になっている Google の中身は、実に興味深い。」
一応、技術者の端くれなんだけど、もう、完全に別世界。パソコンだの、サーバー用のマシンだの、目に見える範囲のリソースを相手にしているのとは訳が違う。世界中にある Google のデータセンターのどこかでアプリが動き、どこかにデータが格納されるのだが、アプリを開発する人間も、利用するユーザーも、それがどこかは分からない。なのに、なぜか検索結果が表示されたり、メールが届いたりするのだ。そんな Google のサービスを支えている技術を紹介したのが本書。

Google App Engine で遊んでみようかと思って、立ち寄った本屋で手にして、衝動買いした訳だが、読んで良かった。これだけ世界が違うと、そもそも考え方が違うから、知らずにいると、きっと変なところで躓いたに違いない。いや、まあ、技術者の端くれだから、だいたい想像はしてたんだけどさ。(^^;

なんつーか…。筏しか乗ったことがない人が、タイタニックを操縦するぐらい違うのだ。ん? いや、そこまで違わないか…。:-P

Google App Engine でアプリを作ろうとすると、例えば、バックアップのことは考えなくていいとか、アクセス数増大による負荷分散は気にしなくていいなどといったメリットがあり、アプリが解決しなければならない問題にフォーカスできる。だけど最初から超分散環境なんだから、それを活かす作りってのがきっとあるはずだし、たぶん、"アプリの常識" みたいなもんが違うはず。それに触れて、脳みそがくすぐられるのがとっても楽しみだ。"アハムービー" みたいな刺激があるに違いない。:-)

しかしまあ、金も払わずに、何万台もあるマシンを使える時代が来るとはなぁ…。私がコンピュータを触り始めた頃は、CPU タイムでミリ秒毎に課金されてたんだけどなぁ…。(^^;

Googleを支える技術 ?巨大システムの内側の世界 (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)

Googleを支える技術 ?巨大システムの内側の世界 (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)