決算書の暗号を解け
「"いまやビジネスパーソンの必須要件!" なんだそうだ。」
以前から気になっていたのだが、実生活で追いつめられた今頃になって、やっと読むに至った。まさに泥縄ってヤツだ。:-)
少し前に読んだ "数字を見るとおなかが痛くなる社長のための決算書の読み方 - Tommy Heartbeat 2nd" と扱っているテーマは同じだけれども、対象としているモノが違う。"おなかが痛くなる決算書" の方は、中小企業の社長さんあたりが対象となっていて、より実践的と言える。"暗号決算書" の方は、上場企業の決算書を見る投資家が対象となっていて、やや学問的…は言い過ぎだけれども、比較すると高尚な内容になっている。
会計制度にはある程度の柔軟性があるのだが、その柔軟性の範囲内 (合法的) で利益を良く見せたいとか、その逆とかが決算書には表現されている。本書では、決算書を単なる数字の羅列としてだけではなく、しっかり読みとって行間の経営者の意思を読み取ることを指南している。安定企業に見せたいとか、成長企業に見せたいとか、少し先を見越して V 字回復を演出したいとか、そんな経営者の思いが数字になって現れるのをしっかり読み解くための本なのだ。読み取れる人にしか分からない、まさに暗号な訳だな。
著者は一社あたり 30 分ぐらいで読むそうだが、初心者の私は必死になって何日も読みこんで、「これはいったい何だ?」みたいなことを追いかけ回している。ま、投資判断をするのが目的ではなく、経営状態を正確に知る意図で読んでいるからってのもあるなのだが、おかげでいろんなことが分かってしまった。いや〜、決算書は恐ろしい。
でもまあ、ビジネスパーソンの必須要件を満たすには、まだまだ経験不足を感じてしまうのだけれども…。
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2007/10/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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