シンプリシティの法則

「人生はシンプルな方がいい。」
iPod やグーグルはなぜ成功したのか? そのあたりをとっかかりに、シンプリシティの法則をまとめた本書。製品開発に関するばかりでなく、人生にも使える普遍的な法則なのだが、それだけに話が抽象的で、やや分かりにくい印象だった。

MS Word の複雑怪奇な機能の海で、自分のやりたいことができるのかどうかも分からないまま、ひたすら探しまわっている時間のなんと無駄なことか。これに大きなストレスを感じるのは私だけではないはずだ。

一方で、自分の好きな曲を選ぶための画面すらない iPod shuffle。ごっそりと機能を削ってしまっているから、できること、できないことは明白。自分の望みが叶えられないなら、さっさと他の手段に移るか、望みを諦めるかを決めることができる。悩む時間を節約できて、変なストレスを抱え込まなくていいのは、非常にありがたい。これがシンプリシティの効果の一つ。すべからく製品とゆーものは、こーゆーものであって欲しいと思うのだが、光があるから影があるように、シンプリシティが表面化するのは、コンプレクシティがあってこそなんだって。なるほどねぇ…。

シンプリシティの法則

シンプリシティの法則