葉っぱのふしぎ

「葉っぱのことなんて、光合成しか習わなかったぞ。」
404 Blog Not Found:植物という叡智 - 書評 - 葉っぱのふしぎ の書評を読んで衝動買いした本書。予想以上によもしろい内容だった。これは、大人、子どもに関係なく読むべき良書だわ。

花に比べて日の当たらない葉っぱ。だけど、日が当たってこその葉っぱ。その葉っぱに特化した解説は、実に興味深いのだ。

本書に書かれている葉っぱの機能は、光合成だけではない。学校では教えてくれない、葉っぱの本当の姿を丁寧に解説してくれている。買ってきた花をことごとく枯らし、観葉植物すら世話ができないくせに、なぜか盆栽を始める羽目になってしまった私にとって、これ以上、ないほどにおもしろいかった。

秋に桜が咲く珍事があったそうな。紅葉と桜が同居するその景観は、さぞかし見応えがあったことだろう。その原因は葉っぱにあったそうなのだが、植物学者以外にそのメカニズムを知る人は、ほとんどいないに違いない。

どうして葉っぱが緑色に見えるのか? そのあたりの光学的な話も登場する。それでいて、誰にでも分かるほどに優しいのだから、これを良書と言わずして、何を良書と呼ぶのだろうか?

葉っぱのふしぎを解明するにあたって、科学的なモノの考え方も丁寧に解説されている。葉っぱのありがたみを実感しつつ、紅茶を飲みながら読みたい一冊だ。:-)