毒になる親

「親として読んでおきたい一冊。」
毒になる親とゆーのは、要するに虐待する親のことである。暴力的なもの、性的なもの、そして言葉による精神的なものも含めて。その毒は、望むとも望まざるとも、受け継がれてしまう可能性が高い。その繰り返される鎖を断ち切ることを目指して書かれたのが本書だ。

いざ、自分が親となった時、"自分がどう育てられてきたか?" は、最大限の子育ての手本となってしまうし、長い年月をかけて培った価値観は、そう簡単に変わるものではない。また、メンタル的にも "毒" に汚染されて、十分なセルフコントロールができなかったりもする。その過去を断ち切って望ましい親になるのは、並ぢゃない決意を要することだろう。良い教育を受けるとか、良い仲間に恵まれるとか、良い伴侶と巡り会うとか、そーいった外的要因で解毒される例も少なくないと思うが、過去を引きずってしまったとしても、それはしょーがないことだろう。

とゆーことは…。

以前、"2日で人生が変わる「箱」の法則" を取り上げた。2日で人生が変わる「箱」の法則 - Tommy Heartbeat 2nd。この物語では、子どもをキャンプに参加させたはずが、子どもがキャンプに行っている間に、親の方がセミナーを受講することになる。そのセミナーの内容がこの本の内容なのだが、子どもに問題があると考えてキャンプの集合場所にやってきた親の方は面食らうことになる。が、本質的な問題解決のためには、親が変わらなければならないとゆー訳だ。このアプローチが正しい。

少年犯罪や、若者のモラルの低下が取り上げられることが多いが、その解決は子どもの教育ではなく、親の教育が必要なのだ。なんと言っても親の影響力が絶大なのだから。いや、親が悪いと言いたい訳ぢゃぁない。誰が悪いとか、そーゆーことはどーでもいい。犯人探しをして責任追及したとしても、問題は解決しないからだ。言い方を変えよう。救わなければならないのは親なのだ、と。

まだ、親になっていない人も含めて、過去の呪縛にとらわれているなら、救われるために、鎖を断ち切るために、本書を一読されたい。

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)