官能小説の奥義

「これを取り上げるのは、ちと恥ずかしいが…。まあ、こんなのも読んでみた、ってことで。」
いろんな官能小説の表現を集めた本書。最後の章は、"官能小説の書き方十か条" となっている通り、官能小説作家の教科書的な内容だ。

その気になれば、無修正のムービーを手に入れることも容易い現代において、映像に頼らず、巧みな言葉だけで読者の淫心をくすぐる表現は、"技芸" と呼ぶべきなのかもしれない。著者は一万冊の官能小説を読んだ上で、そのエッセンスを選りすぐって引用している訳だが、奥義と云うだけあって、さすがにエロい。人は他の動物とは違って、行為そのものだけではなく、脳で刺激を受けるのだと云うことがよくわかる。明日の官能小説家を目指す人はもちろん、イマジネーションの刺激を求める人に。:-)

官能小説の奥義 (集英社新書)

官能小説の奥義 (集英社新書)

変換できない単語 '淫心' を入力するために、文字パレットを立ち上げるはめになってしまった…。(^^; 日頃、こんな言葉は使わんからなぁ…。