チーム・バチスタの栄光

「これはおもしろい! 忙しい最中に、すっかり読みふけってしまった。」
実はこの本、内容を知らずに読み始めてたりする。"404 Blog Not Found" で書評を読んで、そのまま amazon でポチっとボタンを押したのだが、届いた頃には書評なんて覚えてなかった。ただ、おもしろそうな印象だけを頼りに、少しだけ期待してページをめくり始めたのだ。

で、まあ、気にせず、そのまま読み進める訳だが、どうやら医療系の社会派ドラマのような流れ。"白い巨塔" みたいな話になるのかと思いつつ、フッと帯に目をやると、"このミステリーがすごい" で大賞を取ってると書いてある。「へ? ミステリーなの?」

そのまま流れに任せて上巻を読み終えるが、あまりミステリーって感じがしない。ただ、主人公の一人称で進む語りが、ものすごく豊かな文章表現で、しっかりと読ませてくれるのと、主人公がなかなかいい味を出してるのとで、しっかりと物語に引き込まれてゆく。このキャラでミステリーってことは、コロンボか、ポアロみたいな感じかと思いつつ、下巻に進むと…。

物語は急展開を見せる。日頃、あまり小説を読まない私だが、他の雑多なことをことを後回しにして、そのまま最後まで読み切ってしまったほどに、おもしろかった。

ネタバレを書くと面白くないので細かく書けないのだが、読み終わった後は、ホームズを読んだ後に近かった印象を持った。ただし、コロンボに見えた主人公の役割はワトソンだったけど。

# ホームズより、"翔んでる警視" の岩崎白昼夢かなぁ…。

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)

チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)

どうやら、来年には映画化されるらしい。こっちも楽しみだ。:-)