プリンに醤油でウニになる。

「さっそくプリンを買って、醤油をかけてみた。:-)」
"世界一受けたい授業" に登場したこともある教授が著者が、味覚、臭覚の科学を優しく綴った本書。

牛乳にタクアンでコーンスープに。バニラアイスに醤油でみたらし団子にと、奇想天外な組合せを楽しませてくれる。実は辛みは味覚ではなく、痛覚を刺激するのだ、などと云う話も新しい発見で面白い。

試しにプリンに醤油をかけて食べてみたが、どうしてもプリンと醤油の味を分離できてしまう。おもいきってぐちゃぐちゃに混ぜてみたら、「うーん、確かにウニっぽいなぁ…。甘いけど…。:-)」ってな感じだった。食感もけっこう近いし。まさかプリンがねぇ〜。

でも、おおよそ半分ぐらいは、少々、難解な話。タイトルや表紙、中のイラストがポップなだけに、化学、電気、機械の素養が話が出てくるのが、ちょっとつらい。電気、機械はともかく、化学はてんで分からない私には、途中、読み続ける意欲が下がってしまった。

実際のところは分からないけど、本書を読むと「著者は功績を認められたい意識が強いのかな?」と、思ってしまった。まあ、学者さんが書いた本だから、そーゆー面が出るのも当然かもしれないけれど、こーゆーのは世間に広まってナンボだと思うので、エンターテイメントに徹した方が良かったんではないかと思ったり…。

後ろの方に登場するテイストマップはとてもおもしろい。競合他社の同じ商品を並べて、味の違いをグラフで見せてくれるのだ。これがあれば、「○○カレーがやっぱり一番うまいよ。」みたいな主観ではなく、どこのカレーが辛くて、どこのカレーがうまみが強いのか、そーゆー論理的な味分析ができる。味噌や醤油、お米なんかも登場する。今までこーゆー数値化比較はできなかったけど、これから新しい時代に入ってゆくことになりそうだ。似非グルメ、似非ソムリエは生きて行けなくなるんぢゃないかな?

そういえば、関西と関東ではいろいろ食べ物の味が違うとゆー話だけど、そのあたりを分析して、趣向の違いを明らかにしてみたいが、本書の続編企画としていかがだろう?

明日は、コーンスープを作るぞ!! 牛乳とタクアンで。:-P