ブラック・ダリア

「ん? ちょと難解ではないかい?」
ブラック・ダリアは「世界一有名な死体」だそうな。私は知らなかったけど…。歴史的猟期事件を映画化したものかと思って期待して観たのだが、ブラック・ダリアから着想を得た、完全なフィクションだった。

アマゾンでの評価は高くない。最後まで見るまでは、私も少し後悔していた。登場人物の関係や、話の展開がちょっと分かりにくい映画なのだ。

例えば最初の方に出てくるボクシングの話や警察内の配属の話はミステリーには関係がない。そこから始まってしまうから、のっけからミスリーディングされてしまう。しかしそうは言っても、このあたりの描写がなければ、奇妙な三角関係を表現できないだろうから、カットする訳にもいかないだろうし、なかなか難しいところだ。

結末まで観て、頭の中で話を再構成すれば、「あぁ〜、そーゆーことだったのか…。」みたいな感覚はあるのだけれど、意味深なシーンに意味があるようで、ないようで…。最後まで観ないと、はっきりしないのは、やはり、ちょっと分かりにくい。

このぐらいの人間関係や展開は映画ではよくあるものなので、表現方法次第で、もうちょっとなんとかなったんぢゃないかと思うのだが、もしかしたら、単なる趣向の違いだけなのかもしれない。

ブラック・ダリア コレクターズ・エディション 2枚組 [DVD]

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駄作ってことはないんぢゃないかな。万人受けするタイプの映画ではないけれど、けっこういい味を出してる映画だと思った。