パフューム -ある人殺しの物語-

「香り。それは実に官能美なものなのだ。」
究極の香水を求めた天才香水調合師の物語。目に見えない香り。映画館やテレビに配給できない香り。これを演技力と演出で表現した訳だが…。

うーん…。この映画はいい。ショッキングな二段構えのオープニングから、究極の香水がもたらす予想外の二段構えの結末まで、目と耳と、そしてあるはずの無い香りで楽しませてくれる。展開に飽きることもなく、恍惚の時間に酔いしれた 2 時間だった。

まあ、ある種、猟奇的なので、エロティックサスペンスってことになるのかもしれないが、ヌードは出てきても、それ以上の性描写がある訳ではない。一般公開作品だしね。クライマックスはちょっと問題になったらしいけど、それ以外は視覚的にはぜんぜん普通の映画なのだ。

しかし、少しばかり敏感な鼻を持っていて、湯上がり美女の白いうなじから、仄かに漂う香りが好きな男性諸氏なら、この映画にはまるに違いない。エロティシズムは視覚だけではないことがよくわかる、本能に訴えかける名作かもしれない。

公式サイト -> http://perfume.gyao.jp/

究極の香水。さて、その材料とは…? ってのは、まあ、予想通りなんだけれども、最後の最後の結末は、究極のエロティシズムなのかもしれない。だからこそ、"あの" 猟奇的シリーズの映画が大流行したんだろうなぁ。