モバゲータウンがすごい理由

「ケータイでインターネットなんて…と思っていたが、とんでもないな。」
"オジサンにはわからない、ケータイ・コンテンツ成功の秘けつ" は、ケータイを見下していないで、じゃんじゃん利用するべしってことだろう。そう思って、ケータイコンテンツで遊んでみたりしているが、やっぱり受け付けない。使いにくいし、どうしても覗き窓から覗いているような、不自由さを感じてしまう。

制作サイドの人間として、小さくて、表現力も乏しい画面で、飽きっぽいユーザーを引きつける為に、どれだけの工夫をしているかは想像に難くない。キャリア毎に仕様も違うだろうし。…が、しかし…。コンテンツは軽薄だし、技術的にも一過性のものに過ぎないことを思うと、心のどこかで受入れることを拒絶してしまうのだ。

しかし、そうは言っても、恐ろしいほどのページビューを稼ぎ出し、巨大なコミュニティが成立しているのは事実のようだ。著者の取材の結果は社会的に無視できるものではない。おもしろくない関東の芸人がテレビで売れていたり、生産的価値のない高価な宝石に女性が群がったり、テレビの似非科学でスーパーからバナナが売り切れたりするのと同じように、理解できなくとも、事実は事実なのだ。価値観や好みが違うことを素直に認めるしかないだろう。

冷静に考えてみれば、ケータイが圧倒的にパソコンに勝っていることがある。それは、圧倒的にネットにつながる自由度が高いことだ。電車の中や喫茶店、大きな公園やトイレの中ですら、ネットにアクセスできてしまうのだ。ネットワークケーブルなんていらない。電話が通じれば、そこはインターネットの入り口で、パソコンを立ち上げるような手間もいらない。

仕事場でも家でも、パソコンは立ち上げっぱなしで、常時ネット接続し、立ち寄る喫茶店Wi-Fi が対応しているところだったりすると、なかなか感覚として理解できないものがあるが、それこそがマイノリティ。大多数の人にとっては、お手軽な情報への入り口は、ケータイなのだ。

ケータイを知らない大人向けに書かれた本書から、驚愕の事実を目の当たりにしてほしい。

でもね、やっぱケータイでこんな長い文章は書けないよ、私には。:-P