新しい薬をどう創るか

「畑違いの本は難しいわ。」
表に出ることの無い創薬の世界を垣間みようと手にした本書。…んが、撃沈。化学や薬学に関する知識がほぼゼロに近い私にとって、この本は難解だった。まあ、ボキャブラリは読んでいるうちに慣れてくるんだが、化学式はチンプンカンプンだから…。

本書のターゲットは、薬学部を目指す若い人たち。その魅力を伝えることを目的としている訳だが、高校生が読むにもちょっと難しい気がする。私の理解できる範囲でも、いろいろ新しい知識を得ることができたのは確かで、創薬と製薬の違いや、薬の効果と副作用の問題だけではなく、デリバリーの問題を研究していることなど、思った以上に細分化された研究分野の話は興味深い話も少なくなかった。とはいえ、途中で挫折しそうになったことを思うと、本書の企画意図がどこまで実現できているのかと心配してしまう。

薬効を患部に届けるように、本書も若者に届くといいのだが…。

新しい薬をどう創るか―創薬研究の最前線 (ブルーバックス)

新しい薬をどう創るか―創薬研究の最前線 (ブルーバックス)