さらに・大人問題

「引き続いて、大人問題。」
日本で、ちょっとしたトラブルの時に言われる「当たり前」だの「常識」だのと云うものが、公平性のある妥当な筋道を持たず、村八分を作るためか、あるいは競争優位に立つためか、そーゆー目的を果たす格好の材料だと感じたことがあるだろう。マジョリティの側にいる人はなかなか気付かないものだろうが、けっこうおかしいのだ。

  • 宇宙が人類の夢だなんて、誰が決めたんだ? たぶん、人類が他の星で生活することがあり得ないことを見切っている人は少なくないぞ。宇宙なんぞに回す予算があるなら、もっと他に使い道はあるだろう。
  • 老人介護施設は生きるための施設ぢゃなくって、 生かされる場所になってないか? 必ずしも長生きが万人にとっていいことではない。きっと無為な長生きはかえってつらいはずなのだ。
  • 保険に入らないと家族愛がないみたいな価値観は、生保会社の陰謀だろう。保険料を払って生活が苦しいなんて本末転倒もいいところだ。
  • ニンジンを食えなくて病気になった話なんて聞いたことがあるか? 昼の授業時間まで泣きながらニンジンを食わせるなんて体罰もいいところだろう。
  • 「なんでサンタさんは僕にプレゼントをくれるの?」と違和感を感じる子どもは何人いる? 親の都合で純真無垢を続けさせていいのか? 子どもはペットではないぞ。独り立ちさせるための準備期間と考えた方がいいんぢゃないか?

一つの一つの小さな事柄にこだわっていると、時間がいくらあっても足りないから、自分に直接関係しないことはスルーするとしても、"おかしなこと" を敏感に感じるアンテナは、しっかりと張り巡らせておきたい。そんな分けで、先の "大人問題 (講談社文庫)" に続いて、"さらに・大人問題 (講談社文庫)" だ。

さらに・大人問題 (講談社文庫)

さらに・大人問題 (講談社文庫)

"常識" が "荒唐無稽な知識" のことではなく、"少し考えればたどり着く結論" を意味するものであって欲しいものである。