結局「仕組み」を作った人が勝っている

結局「仕組み」を作った人が勝っている (光文社ペーパーバックスBusiness)

結局「仕組み」を作った人が勝っている (光文社ペーパーバックスBusiness)

何百億もの売上を上げるビジネスを作ることだけが成功ではない。個人レベルなら、年間数千万円も稼げれば、十分にゆとりのある生活を送ることができるのだから、成功と呼ぶに値する。本書の言う "仕組み"とは、労力に比例することなく、個人レベルの成功を手にするだけの売上を上げるビジネスモデルのこと。そんな事例を取り上げ、最後にエッセンスをまとめたものだ。

ラットレースの中にいると、どうしても "労働 = 金" の式で物事を見てしまう自分がいる。なんとなく、不労所得を "ずるいもの" と見てしまう価値観は、多くの人が持っているものだと想像するが、相手のニーズを満たすことができるならば、それがまったく労力のかからないことであったとしても、対価をもらうに値するものなのだ。けして "ずるいもの" ではない。

たぶん、ニッチなマーケットは思っている以上にたくさんある。IT の技術を持っていることは、それだけで他人より有利な位置にいるのだから、先人を見習って、もう少し貪欲にいろいろ挑戦した方がいい。自分も含めて。

世界を相手にする大手メーカーのように新聞に載るようなものではないけれど、ニッチをモノにした事例集として、本書を一読されたい。特に "週末起業" に興味ある人にお薦め。