私、おバカですが、何か?

私、おバカですが、何か?―偏差値40のかしこい生き方

私、おバカですが、何か?―偏差値40のかしこい生き方

いったいどんな本なのかと思いきや、読み始めると途中でやめられず、一気に読み切ってしまうほどの自虐爆笑エピード集。

偏差値 40、26 歳, 社会人経験ありの女性が、早稲田に合格するまでの道のりが綴られているのだが、彼女がすごいのは、周囲の誰も (そして読者も) が「絶対に無理」だと断言する中で、結果を手にしてしまったことだ。

思い出されるのは、マーク・トゥインのこの言葉。

Keep away from people who try to belittle your ambitions.
    Small people always do that,
       but the really great make you feel that you, too,
          can somehow become great.       -  Mark Twain -
君の大望を見くびる人に近づいてはいけない。
  それはつまらない人間だから。
    真に偉大な人は、いつか君も偉大になれると思わせてくれる。
マーク・トゥイン

おそらく、彼女の早稲田入学を "無理" と決めつけなかった存在は、唯一、彼女の母親だけではないだろうか。そんな母親こそ、"真に偉大な人" なのかもしれない。

爆笑エピソードの他に、"誰でもできる勉強法" にけっこうなページが割かれているのだが、実のところ方法論はそんなに重要ではない。不可能と思われることを成し遂げるのに、もっとも重要なものは、自分を信じれる力、それを手に入れることができる環境にある。スラムダンク桜木花道の勘違い的自信過剰であったり、著者の母親であったり。

爆笑エピソードではあるけれども、人生に迷った時に、とても勇気づけられる一冊になるだろう。起伏に富んでいたとしても、道は他にもあるのだと気付かせてくれるに違いない。

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そうそう。彼女の短大時代の貞操事件。おそらくあれは、人生の大きな分岐点だったはずだ。その後の人生で、数えきれないほどの AV スカウトに遭遇したらしいが、短大時代に貞操を失っていれば、おそらく安易な道に進んでいたであろうと想像する。まあ、それはそれで人気が出たであろうとは思うが、競争は甘くなかったことだあろう。ローリスクで自分の価値を上げることを高い優先順位に置くとするならば、早稲田ブランドを手に入れたのは、かなり有利なのは間違いない。

# AV をやるとしても。:-P

どの道が正しいなんてことは私には分からないが、一度しかない人生の中で、彼女が歩いている道は、他の誰にもマネできない面白い道だと思う。

予測不可能な人生に乾杯!