仕事は演出力
- 作者: マックス桐島
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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何人もの有名ハリウッド俳優の振る舞いをエピソードとして取り上げ、その魅力を語ったのが本書。小さな気配りや、もてなす心が人気の秘密と云う訳だ。ここでの人気は、映画の観客ばかりではなく、他の俳優や監督、スタッフからの人気をさす。
IT 業界で身を置いている立場として、見習う点は少なくない。なんせ完成するまでまったく見えないソフトウェアの開発である。開発計画は遅れるのが常だし、機能縮小もよくある話だが、いざ、発注側の立場になってみれば、とんでもない話である。"裸の王様" では、職人たちが作ったのは「馬鹿者には見えない服」だが、そんなものを納品されるのではないかと疑心暗鬼で何ヶ月も開発の終了を待っている訳だ。発注側の立場になってみれば、この部分を IT 以外の方法で補完する必要性を感じるはずだ。その一つの手段として、「演出力」は役立ちそうだ。
また、一緒に仕事をしている仲間に対しても、「演出力」の効果は大きい。物事を前に進めるために、より効率の良い仕事をするために、ハリウッドのセレブたちの振る舞いから学ぶことは、決して少なくない。
映画館のスクリーンでは見えない、セレブの別の顔を楽しみつつ、盗める技は盗んでおきたい。そんな一冊。