食い逃げされてもバイトは雇うな

食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)

食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)

タイトルの言いたいこと、書かれている内容の推測はついたが、見事なタイトルに惹かれて手にした本書。

後半は会計の話で、前半が数字に強くなることが話題で、特に前半が面白い。"数字の使い方"、"使う数字"、"使わない数字" の話で、要は効果的な見せ方が書かれているのだ。

タイトルの付け方からして、著者は数字の使い方がうまいだけでなく、文章の効果的な見せ方も心得ていると見受けられる。私は読んでいないが、前作の "さおだけ屋はなぜ潰れないのか?" にしても、中身がとても気になるタイトルだ。出版社のマーケティング戦略ぢゃなく、本人の才覚だと思われるが、実にうまい。

どちらかと言えば、虚飾の数字に隠された真実を見る方に力を注ぎ、また、真実の数字を表現することに力を注いできた身だが、労力の割に報われない実感からか、"効果的な見せ方" にはとても惹かれるものがあった。

数字をうまく操りたい人にお勧めする一冊。