プール事故

「プールだけか?」

電車で事故が起これば電車を点検し、飛行で事故が起これば飛行機を点検し、エレベーターで事故が起こればエレベーターの点検をし、プールで事故が起こればプールを点検する。うーん、もっと局所的かな。オーバーランが原因なら線路のカーブの点検、エンジンに故障があればエンジン点検みたいな。プールも排水溝だけが話題みたいだし。

どうやら、定期的な事故は社会にって必要なものだと考えられる。そうでないなら、事故が起こる前でも検査がなされていないことをバンバン指摘されるべきだし、検査費用、保守費用についても議論されるべきだろう。指摘されない限り、余計なコストはかけない方がいいと云う考え方は、正しいかどうかは別にして、社会として妥当性があると考えられるはず。それは自分の会社を振り返ってみれば分かるはずだ。想定できない事故を予防するために十分な費用なんてかけられないだろうから。それを認めるなら、鬼の首を取ったかのように事故を騒ぎ立てるのは、ダブルスタンダードだろう。

不幸な事故は起こって欲しくはないが、場当たり的に騒ぎ立てるのはどうも嫌悪感がある。新聞が売れてうれしいな、視聴率が稼げてうれしいな…と見えてしまう。「安全点検が行われている場所、いない場所の調査レポート」とか、長期的なキャンペーンでもやっていれば、筋も通るのだが…。