話術

「取り繕ったところで、自分以上のものは表現できないさ。」

「頭の悪い人の話し方」と云うタイトルがちょっとひっかかる。確かに、例にあるような話し方をすると、頭が悪いと云う印象を持たれるとは思うのだが、必ずしも中身が一致しているかどうかは疑問だ。そもそも、頭がいいとか、悪いと云うのは、いったいどういうことを言うのか、実はよく分からないのだ。基準が曖昧だし、相手を攻撃するためのものでしかなく、実際の分析にはあまり役に立たない。二種類の人間しかいない分けぢゃないからね。もうちょっと実際に役立つ分析的な評価が欲しい。例えば「"根拠を言わずに決めつける" 人は、正しく問題を把握せず、主観的で既成概念 (常識) を妄信していて、論理的思考力が欠如している可能性が高い」とか、「"自慢ばかりする" 人は、状況を俯瞰する視点が弱く、他人の話を軽視する傾向がある」とか。

扇情的な見出しを真に受けて、気にするようなものではないけれど、せっかくなんで有効活用はしたい。自分が持っている以上のものは表現できないけれど、自分が持っているものよりも低く見られるのは損だからね。