現実

「テレビの中の出来事ではなかった。」
とある用事で東京へ。かなり期待できる感触だったので、月末には吉報をお届けできるのではないかと思っているのだが、結果が出るのは一月先だ。なかなか長い一ヶ月になりそうだ。

用事のお相手とは「システム開発こそが、もっともシステム化されていない。」なんて話題で意気投合して、おもしろい話がたくさんできたし、技術者教育についての少し新しい刺激も受けてきた。「優秀な人がたくさん試験に落ちてるのは、試験する側の能力が不足している証拠。」なんてゆー考え方は私にはなかったから、とても興味深い接見となった。

GW に入るためか、満席で帰阪のチケットの予約ができなかったのだが、用事が早く終わったため、当日券を取ることができ、無事に帰路についた。いつもなら新幹線を降りてから、自宅方面へ向かうローカル線に乗り換えるのだが、例の事故で電車が動いていなかったため、他の手段を使うことになった。それと同時に亡くなられた方が 100 人を越えたことも知り、けしてテレビやネットの中で起こったことではなく、現実の世界の出来事だと云うことを実感し、改めて衝撃を受けてしまった。

ご本人は存じないのだけれど、ネットで活躍されていた人が亡くなっていたり、知り合いの知り合いが亡くなられていたことも知り、「なんで、いつもいつも(大きな)問題が起こるまで(隠れた)問題に気付かないんだ!!」と怒りを新たにするばかりである。

偉いさんが悪とか、運転手が悪いとか、まあ、そういう部分もあるのかもしれないけれど、「起こるべくして起こった事故」だと云うことなら、失敗パターンの一つだ。だから、属人的な問題ではなく、システム*1の問題として考えなきゃいけない。そうでないと、喉元を過ぎて熱さを忘れた頃に、また、起こるべくして起こる何かが潜んだままになっちまう。

*1:コンピュータのことぢゃなくって、組織、制度、体制なんかの意。