ローン・レンジャー

アメリカ映画の王道の西部劇。ジョニー・デップが出演しているだけあって、シリアスな中にもコミカルな要素を盛り込んだ、良質なエンターテイメント作品。

かつての西部劇は、"ワイアット・アープ" のような勧善懲悪型 (アメリカンヒーロータイプ) ばかりだったと思うが、最近の西部劇は先住民の領有権を取り扱った内容が一般的かな。で、ローン・レンジャーは後者の物語。開拓民の都合と先住民も思いが、バランスよく描かれている。

アメリカの鉄道の特徴は、日本と違って創業期から民間企業によって運営されてきたこと (日本は国家事業としてスタートして民営化したという流れ)。この映画でも鉄道が重要なファクターとなっていて、開拓者たちはそのほとんどが鉄道工事関係者だし、鉄道事業が紛争の原因だし、黒幕は鉄道事業者だし、鉄道を駆使した迫力あるアクションはフンダンに盛り込まれてる。

ディズニー配給ということで、子ども向け作品の色が濃いけれども、老若男女が楽しめる作品に仕上がっている。もう少し、先住民側の視点を強くして、社会正義を問いかける内容の方が、後世に残る名作になったかもしれないが…ま、それは私のわがままだろう。 ^^;