それはアジャイルの問題なのかな?
話題はこれ。乗り遅れた感があるけれども…。 (^^;
アジャイルとしての反論はこちらをご覧頂くとして…。
アジャイルがそんなにダメだと思わない7つの理由 - haradakiro's blog
私としては、そもそもアジャイルがどうこうって前に…と思ったので、別の視点を提供してみる。七つも反論する文章力がないので、"1.全体スケジュールにコミットできない" についてだけなんだけどね。
1. それって、詐欺みたいなもんぢゃないの?
"「やってみなきゃ分からない」なんてことは誰でも知っているんだよ。でもさ、それを言わぬが花。大人なんだからコミットメントをしないといけないんだよ。"
"大人なんだから" ってゆーのは説明になってるのかな? ま、"大人なんだから" 行間を読めってことだと思うけど、"受注契約を結ぶためには" とか "投資を受けるためには" というのがその内訳なんだろうなぁ〜。
で、これって詐欺罪に該当しないのかな? 大丈夫? 大丈夫? 大丈夫?
2. コミットって、そんなに軽いものなの?
"経営者は顧客やVCと全体の計画にコミットしなきゃいけないんだ。"
'顧客' は受託開発の場合の発注元のことだろうなぁ…。 VC は投資会社だよね? ずいぶん完了条件の違う相手を同列にして "コミット" と書いてらっしゃるが、文脈からして「期限に完了することを勇気を持って "宣言" すること」を "コミット" と表現しているように思われる。「我々選手一同は、スポーツマンシップに則り、全力で戦うことを誓います!」ってのと同じぐらいの感じなんだけど、一般的に使われる "コミット" の意味ってそんなに軽いものなの?
3. これって "善処します" だよね?
"その達成ためには、あらゆる手段を尽くすのです。"
ってホント??? いや、まあ、心意気は分かる。分かるのだけど、現実は、自分の権限の及ぶ範囲であったり、資金の限界であったり、違法行為にはならない範囲であったり、優位な時間内に良いアイデアを思いつけるかどうかであったり…と、いろいろ限界があるよね? 結局のところ、"できる範囲で善処します" と言ってるのと、何も違いはないのではないかな?
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まとめると、「ホントはできるかどーかわからない全体スケジュールなんだけど、勇気を持って "できます!" と宣言して受注は取る。受注した後はできる範囲で善処する。」とゆー内容のことをカッコ良く書いてあるのだけど、うん、まあ、それがお望みなら、確かにアジャイルはダメかもしれないなぁ…。
まあ、揚げ足取りはともかくとして…。
私は、この問題はアジャイルがどうこうってことより、"全体スケジュール通りに進まないというリスクは、誰のリスクか?" というところにあると思う。"言わぬが花" ってことは発注元へはリスクを隠蔽するってことだけれども、"損害を被る人がそのリスクをコントロールする権利がある" と考える私としては、リスクが実現した時に損害を被るところまでエスカレーションするのが望ましいあり方だと思う。世間一般ではどーか分からないけど、少なくとも私は "私のリスクを隠蔽するヤツに発注なんてしない" という立場を取るよ。
# "「やってみなきゃ分からない」なんてことは誰でも知っている" のうちの一人なんでね。^^