中国発世界恐慌は来るのか?

「生活に密着している国のことだから、ちゃんと知っておかなきゃね。」
世界情勢に疎い私だが、仕事で中国からの輸入に関わっているため、知らないままでは済ませられない。チャイナリスクを知り、リスクをコントロールしながら、利益につなげてゆくために、さてさて、どーしたもんかなぁ…とゆー訳で、手にした本書。

オリンピック、建国 60 周年、上海万博とイベントが続く間はともかく、その後の中国経済は、安心できないとゆー見通し。一人っ子政策からの高齢化社会、拡大する所得格差、改善されない食の安全などなど、不安要素は目白押し。中国政府も手を拱いている訳ではないだろうけど、果たして有効な対策が打てるかどーか…。

しかし、まあ、中国からの輸入が仕事である立場からすると、急激に発展を遂げて、人件費が高騰してしまうのも困る。そーは言っても、不安要素がいろいろあって、安心して取引できない状態が続くのもしんどいので、もうちょっとどーにかならないものかとゆー思いもある。そーゆー立場からすると、上海万博までにある程度の発展を遂げ、それ以後に停滞期を迎えるとゆーのは、そこそこ安心できる社会ができて、そこそこ安く輸入できる状態が続くとゆー、なかなか都合のいいシナリオなのかもしれない。中国を巨大なマーケットとする輸出業者にとっては、経済の発展が続く方が望ましいんだろうけどね。

我々日本人の生活と切り離せない中国。仕事で活かすには、さらに突っ込んだ本を読みたいところだが、ここ数年を俯瞰した内容は、本書でざっと把握できた。中国事情初心者の私にとって、とてもありがたい手引書であった。