グラミンフォンという奇跡

「グラミンフォンはドラえフォンの仲間ではない。:-P」
舞台の中心はバングラデシュ。IT とサッカーが興味の中心の私にって、「はて、バングラディシュ ってどこにあったっけ…?」とゆー感じなのだが、電気も水道も十分ではない発展途上国に携帯電話を広める奇跡の物語が本書。先進諸国が通った道を同じように辿ることが発展だと思っていたが、そーぢゃないんだねぇ…ってのが、おもしろい。

例えば、電気が通ってないのだから発電設備に投資するのが良さそうなものだが、価格が下がった太陽電池が先進諸国にあれば、それを輸入して、いきなり電線のない町を作ることもできるかもしれない。しかも、温暖化問題や原発問題なんかぶっとばして、だ。なんか、おもしろいくない???

この本の中心は携帯電話。電話もない町なのに、いったい誰に電話をかけるんだ? …ってゆー中で、ビジネスモデルを作り上げる。中国のことわざだったっけけなぁ…。「私の前に飢えた子どもがいたら、魚をやるより、釣り方を教える。」ってな感じのがあるのだけど、やっぱ援助ぢゃダメなんだねぇ…。投資だよ、投資。

お金の流れ、モノの流れ、人の流れ、そして情報の流れ。これらをいかにスムーズにするかってのが、発展とゆーものの正体な訳だが、携帯電話によって情報の流れが速くなった背景には、グラミン銀行がお金の流れを作ったのが先にあった。その物語も含まれているのだが、携帯電話にせよ銀行にせよ、腐敗社会の中で、ちゃんとモノゴトを発展させられる人たちは、熱くてカッコいい。

グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ]

グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ]

人の名前とか会社の名前とかがすっと頭に入ってこないのが、ちょっと読みにくい感じではある。バングラディシュの名詞だからしょーがないか…。