世界の下半身経済が儲かる理由

「目下、世界経済について学習中なり。:-P」
ちょうど、「アングラ経済で動いているお金はいくらぐらいだろ?」みたいな雑談をしていたところで、見つけた本書。表紙には 6,780 億円と記載されているが、その内訳を分析したものだ。いや、逆か。分析した結果を積み上げたものだろうし。ま、どっちでもいいんだが…。

内訳には、避妊具やファッションホテル (ってゆーんだって、最近は) なども含まれ、非合法な風俗だけに絞ったものではないが、非合法なものも含まれている。もちろん、非合法だから正直に税務署に所得申告されるはずはなく、まとまった資料なんてありはしないから、他の資料や聞き込みから推計している。その過程で、業界事情の説明がいろいろあるのだが、普段、あまり知ることのない世界を垣間みることができ、なかなか興味深い。見えないものは "ない" と思いがちでだが、現実には "ある" のだ。"知らない" だけなのだが、このあたりを無視する訳にはいかないだろう。なんせ、6,780 億円が動く世界なのだから…。

最後の方には売春合法化の話や、性教育の話も登場する。性教育の話は実際に子どもを持つと、なかなか悩ましい話なのだが、いずれ避けては通れないな、と思いつつスルー。売春合法化については、違法としても地下に潜るだけでなくなったりはしないのだから、合法化して、コントロールできるようにして、ちゃんと税金を徴収した方がいいと云う意見に、大いに賛成する。おそらく、人身売買とか強制売春、性病の蔓延、麻薬トラブルなんかが問題で、法的に禁止することになったのが経緯なんぢゃないかと思うが、違法としたところで、地下に潜っただけで状況がそんなに違っているとは思えない。信用できる情報を集められなくなり (公式には存在しないはずのものの情報だからねぇ…) 実態把握が難しくなった分だけ、社会的に損をしているように思うのだが…。