Mac OS X - Craft

Mac OS X Programmer 用メーリングリスト開設。」

新たに Mac OS X Programmer 用のメーリングリストを開設した。経緯をご存知ない方にとっては、「いまさら?」と思われるだろうが、思うところあって一肌脱ぐことに…。

既存の ML は、間違った情報を増やさないようにする圧力が強くなり過ぎてしまった。もちろん、間違った情報が増えることは問題なのだが、圧力が強過ぎるために正しい情報が増える流れも停滞傾向にある。情報が流れないと新たなプログラマは育たないだろうし、当然、有用な情報を流す人も増えてゆかないだろう。

ライフゲームをご存知だろうか?

ライフゲームでは、生きてるセルが多くても少なくてもうまくいかないのだが、既存の ML がちょうどライフゲームの死滅パターンに入ってしまっているかのような、ネガティブなループの中にいるように見えたのだ。

情報を増やすには、情報を発信する人が増える必要がある。情報を発信する人が増えるには、情報を必要とする人がたくさんいなければならないだろう。Linux に代表されるオープンソースがうまくいっているのは、正しい情報しか発信しないからではなく、玉石混淆ではあるけれども、活発に情報が流れたからだと思うのだ。

本屋にはたくさんの技術書があるけれど、けして良い本ばかりではない。「なんでこんな本が…」と思うようなものもあるし、流行ものに着目すれば、かなり内容が重複している。だけど、そういうものが主流になるのだ。主流になるからこそ良い本も登場する。たぶん、生物学かマーケティングあたりなら、この現象を表す良い表現があると思うけど、こういうポジティブ方向のループでなきゃ、問題は解決しないと思うのだ。

「最近はおもしろいソフトウェアが出てこない。」そんな声が聞こえることも少なくない。コンピューターが産業として成熟しつつある証拠なのかもしれないが、私には楽しんでプログラミグをする人が減っているように思える。せっかく、高機能な開発ツールが無料で使えるようになっていて、昔よりもはるかに簡単に高度なプログラムを作れるようになっているというのに、もったいない話だ。そんな思いもあったので、'Mac OS X - Craft' を立ち上げることにした。Mac OS X で Programming を楽しんでもらいたい、そのために活発な情報交換の場を提供したい、その結果として魅力的なソフトウェアが登場して欲しい…そんな願いを形にした訳だ。…とは言っても、freeml に登録しただけなので偉そうなことを語るほどのものではないんだけれども…。

ま、私の動機はともかくとして、せっかくメーリングリストを作ったので、活用されないことには報われない。多くの方に参加していただき、活発に利用していただくことを願ってやまない。いつの日か、おもしろいソフトウェアの謝辞のところに、'Mac OS X - Craft' の名前が掲載されてほくそ笑む日が来るといいなぁ…。