新風

「話題独占の滋賀県野洲高校。」

野洲高校が勝つとうれしいけれど、勝つのは鹿児島実業高校だろうなぁ…。」そう思ってみていた。先制点を取ったものの、後半に入って押し込まれるのを見て体力的に厳しそうに見えた。しかし、延長線後半に決勝点を決め、優勝してしまった…らしい。実は決勝点を見てないのだ! 「PK までもつれ込むかなぁ…」そんなことを考えながら車へ移動したのだが、エンジンをかけてカーナビのテレビを見ると、スコアが変わっていたのだ。トイレに行くと点が入ったりするのはサッカーではよくある話なんだが、まさか決勝戦の決勝点を見逃すとは…。トホホホ。

野洲高校が話題なのは、システマティックサッカーではなく、個性を重視した華のあるサッカーを展開しつつ、決勝戦までやってきたから。私も「おいおい、フットサルかよぉ…」と思うようなプレーをワクワクしながら観ていた。しかも優勝までしちゃったもんだから、山本佳司監督は一躍時代の寵児となった訳だ。

山本佳司監督はレスリング部出身でサッカー経験は乏しいらしい。「出遅れてるんで、他の監督と同じことをやってたら勝てない。」といったようなことを言っていたはずだが、出典は失念。主流に沿ってないと、勝てばともかく、負けると非難されるばかりの日本社会で勇気ある選択だと思う。きっと、味方ばかりではなかったと思うが…。

監督も含めて選手が一丸となって自分たちを信じ続けたその信念が、日本一の優勝旗をもたらしたのだと信じたい。