ミス

「必要以上にミスを責めてはいけない。」

まあ、シャレにならないミスなのかもしれないが、責めたところでどうなると言うのか? ミスをしなくなる? いやいや、ミスを隠すようになるだけだろう。

訂正の発表は断腸の思いだったに違いない。信長の子孫と云うことで、織田信成選手の方がメディアにウケるだろうし、もしかしたら、なんとかして誤摩化す方の力が働いたかもしれなかった訳だ。だけど、そうはならずに正しい結果に訂正されたのだから、そのことを褒めてもいいぐらいだ。

とはいえ、逆転裁定を聞いて泣き崩れたという織田の心の傷は一生消えまい。五輪出場をかけた大一番で、日本連盟が犯した罪はあまりに重い。

なんてこれっぽっちも思わない。若い織田信成選手はこれからも活躍するだろうし、きっと今回の悲劇が語られ続けられるだろうし、次の大きな成功の時にドラマティックに盛り上げるネタに使われることだろう。良かったぢゃないか、ドラマのネタができて。優秀な若者なんだから、これで彼の人生が終わってしまうはずなどない。

そんなことよりも、他人のミスを無責任にセンセーショナルに取り上げて、世論や価値観をゆがめてしまうジャーナリズムの方が大きな問題だろう。

「ミスは責めるな。真実を晒した勇気を称えよ。」