対策

「抜本解決はどうなる?」

子供を持つ親と防犯対策は気になる話題ではあるんだけど、直接的な対策は、件数は減少するのかもしれないが、巧妙化、凶悪化に向かうように思えてならない。個人的な世界観なんだけれども、ルールに従う者の世界と、ルールに従わない者の世界の対立を煽る対策のように見えるのだ。対立する力関係があれば、イタチゴッコになるのは世の常な訳で…。

目に見える or 即効性のある or ネゴしやすい or 分かりやすい対策と云うことで、監視カメラの設置と云うことになるんだろうけど、即効性があるのは "カメラのあるところだけ" だから、費用の割に、メリットは少なそうだ。そんなものに、"文科省自治体の予算だけでは不足する" ほどの費用を投入していいものなのだろうか?

また、文科省はこの日、全国の教育委員会に対して(1)早急に通学路の要注意個所の把握をする(2)児童生徒を1人にしない観点で登下校方策の策定を実施する(3)子どもに危険回避能力を身につけさせる実践的な安全教育を実施する――の徹底を求める通知を出す。

これはこれで大切なことではあるが、ルールに従う者の世界だけで問題を解決しようとしても限界があるから、見えない壁を無くして同じルールの世界の住人になる道を考えなきゃ…。うーむ、これは短い文章で表現しきれるものではないな。

あと、学校周辺の局所的な話ぢゃなく、もっと広く考える必要もありそうだ。部分最適ぢゃなく、全体最適ってことなんだけれども、例えば、児童を一人にしないと決めたところで、生活のために夫婦共働きや超過労働が避けられない人たちが登下校の付き添い当番になることは難しいだろう。そういったことまで加味して全体最適を考えないと、何十年も前から変わっていない同じような通知を今後も出し続けることになることは想像に難くない。

何か対策がとられたことで安心感を持ってしまいがちだが、「誰かが対策をすること」ではなく、「対策が効果を生むこと」が肝心だと云うことを忘れてはいけない。

# でも、世の中って「言葉」で動くんだよなぁ…。