★★★☆☆「Dream Cacher」

「強そうで意外と弱い。」

なんとなく、スタンド・バイ・ミーっぽさや、グリーンマイルっぽさを感じてしまったが、スティーブン・キング作品であることを知っていたからだろうか? 軍が統制する隔離政策ってゆー設定のせいか、モーガン・フリーマンダスティン・ホフマンでは役柄がぜんぜん違うのにも関わらず、アウトブレイクっぽい雰囲気も感じた。

少し前に観た "サイン" に登場する異星生物よりも圧倒的に強くて、ホラー映画としての見応えは十分にある。人に寄生して成長する設定がエイリアンっぽいけれど、エイリアンほどには強くない。ただ、エイリアンは科学力を持ってなくて、人類が宇宙へ進出したから遭遇した訳だけれど、ドリームキャッチャーの異星生物は地球まで到達できるだけの科学力を持っていて、地球上で遭遇している。この設定には興醒めしてしまう…。「それだけの科学力を持ちながら、なんでこんなに頭が悪いんだ?」と思ってしまうのだ。繁殖方法にも無理がある。宿主が必要なのに、大量に卵を生んでしまうと、宿主が殲滅されてしまうぢゃないかぁ! 食物連鎖の頂点の方になれば繁殖数は減るもんでしょ、普通。そうでないと種は絶滅するしかないからね。作り話にそんな論理性を求める方がおかしいのかもしれないが…。

やや人物描写が希薄な点が物足りないものの、娯楽映画としてそこそこ楽しめた。最後の結末として地域住民がどうなったかが描かれていない点が気になると言えば気になる。