基本

「知りたいのは、真実の姿なのだが…。」
顧客業務を分析するために基本情報が欲しい。人によってアプローチが違うのかもしれないけれど、組織体系や、会社が取扱っている品目の種別や分量など、早めに押さえておきたい情報がある。

途中から参入して、そういう情報が欲しい旨を既存メンバーに尋ねたところ、「お客様のウェブサイトに公開されていますので、そちらを見てください。」との回答だった。これには、頭を抱えてしまった…。*1

ウェブサイトの情報は外部に向けて見せるための情報である。実際に業務を回す現場のためのものではない。もちろん嘘が書いてある訳ではないのだろうが、要約されてしまっているのだから正確さが不十分なのだ。外部に向けて大まかな構造を伝えればいいのと、実際にお金や人、物、書類が流れるのとでは、組織構造は少し異なる。大抵ウェブで公開されているものよりも小さいし、お金が対象とする組織と人が所属する組織とでは、少し違うことも多い。例えば、稟議書は部単位で出すけれども、配賦はもっと小さなグループに対して行い、いくつかのグループは部を跨がっている、そんなケースは珍しくはない。でも、普通はそこまでウェブに公開したりはしない。

私が欲しかったのは、業務を回すための正確な情報だ。企業間取引のシステムを作るのなら、対外的な責任を果たしさえすればいいから内部の細かい情報は必要ない。しかし、今回は社内で実際に使うシステムを作るのだ。社内の真実の姿を知ることが必要に決まっている*2

"基本情報" と言っても、定義は曖昧だから人によって程度はバラバラなのはしかたがない。しかし、その差はなかなか大きいようだ。もう少し「なんのための基本情報なのか?」について共通認識を持てれば解決するのだろうけど、いつもこの部分が合わないんだよなぁ…。

だけど、共通認識がない以上は突っ込んでも仕方がない。まあ、いろいろ工夫して進めるさ。

*1:とっくに見とるっちゅーねん!

*2:しかしなぁ…。始まって数ヶ月が経つらしいのだけれど、この程度の情報を誰も知らないとは…。大丈夫なんだろうか?