★★★★☆ "なぜ、占い師は信用されるのか?"

「前作同様、やっぱりこの本も危険だ。買ってはいけない。」

ワザと曖昧にする場合を除いても、コミュニケーションと云うのは実に曖昧なものだ。それをうまく利用して、相手に良い印象を持たせて、信頼関係を築く話術についての本。

書かれている内容は、まさに話の技術で、効果があることは間違い。自分で活用するために読むもよし。詐欺師の話術を見破るために読むもよし。

"脳"、"真実"、"コールドリーディング" あたりを絡めていろいろ考えてしまうのだが…。真実というのはそれぞれの脳のなかに構築された閉じた世界観に過ぎない。論理的検証で構築される部分は意外と小さく、見たり聞いたりした情報から採用した印象を真実として構築しているのが大部分のはずだ。誰がどんな人物でどれだけの能力を持っているかは、印象の世界に構築されるものだから、自分が相手にどういう印象を与えるかは、軽視できない大切なことのように思える。

# …と云うことに最近やっと気付いた。