投票

「それはまったくその通りなのだが…。」

大前氏が書かれていることは正しい。だが、投票率が低い問題を解決することはできないと思っている。ペナルティを課すと少しは投票率が改善するかもしれないが、何も考えずに "とりあえず名前を書いた票を投函する" ような人が増えるだけだと思うのだ。その結果、メディア露出率が高い候補者が有利になるだろうが、それが望む姿なのだろうか?

何を問題とするかの選択は、進む道に大きく影響を与えてしまう。投票率が低いことを問題として設定すると解決が歪んでしまう。政治への関心が低いことこそが問題だと考えた方が、正しい解決に近づくはずだ。

さて…。実は選挙が苦手だ。誰か、あるいは政党や派閥を信頼して、意思決定を任せると云うのがよく理解できないのだ。学生時代は生徒会役員をやっていたが、思い出すのは生徒会運営費を使って親睦会をやったことだ。ノーパンしゃぶしゃぶってことはなく、健全な施設を利用しただけなのだが、それでも初めて味わった "特権" だった気がする。まあ、それなりに職務はこなした気はするが、それはともかくとして…。選ばれる側がやってることが、学生時代の経験の拡大判だと考えると、なんか問題が山積みのような気がしてしまう。

そんな体験も含めて、「投票で代表を選ぶ」と云う仕組みか、代表者が意思決定をすることに問題があるのではないかと疑問を持っている。ただ、他に良い代替案を思いつかないから、惰性的に現行の仕組みを受け入れることにはなるのだけれど…。

直接投票。インターネットが普及した今、10 年もすれば実現不可能ではなくなると思うのだが、今のところ目指すべきはこれだと思っている。