科学

「雑学集を作るつもりぢゃないだろうな?」
"http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050501/20050501i401-yol.html"
最近、アカデミックバラエティーと呼ばれるジャンルの番組が増えている気がする。人間と云うのは知識欲求が強い生物だから、なかなか人気がありそうだ。全体の知識水準が高くなることは望ましいことだが、はてして、この流れがいつまで続くのだろうか?

さて、文部科学省が作る科学の常識の目安の話。目安を作り、大々的に公開し、学ぶ機会を増やして行けば、おもしろいことになると思う。私も、ぜひ、そういう機会を利用したいと思う。ただ、気になるのは科学常識の内容だ。他の国に勝つとか負けるとか、そういうところを競うことが目的なら、雑学集になってしまう気がするのだ。「何のために、日本人にその知識が必要なのか?」と云う部分をちゃんと評価するのだろうか?

記事の例で云うと、「(10) ごく初期の人類は、恐竜と同時代に生きていた。」は、正しかろうが、間違っていようが、どっちでも良さそうだが、「(11) 放射能に汚染された牛乳は沸騰させれば安全。」は、実際に遭遇する可能性がないとは断言できず、ちょっと無視できないだろう*1。科学の常識集を作る前に、取捨選択、あるいは優先順位付けをするための評価基準を見たいものだ。

蛇足ながら、おそらくモデリングは科学常識の中に入らないだろうが、「(6) 電子の大きさは原子よりも小さい」かどうかよりも、かなり重要だと思うぞ。

*1:沸騰させてもダメだよーん。